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2023 11/11 土曜日
開催レポート
【活動レポート】積丹産ブリ『鰤宝』を味わう!定置網漁荷揚げ見学と鰤宝をまるごといただく会
活動報告

【活動レポート】積丹産ブリ『鰤宝』を味わう!定置網漁荷揚げ見学と鰤宝をまるごといただく会

「定置網荷揚げ見学」と「鰤宝をまるごといただく会」を開催致しました!

積丹町の水産をテーマにした「ウニの学校プロジェクト」より、秋は町のブランド鰤である「鰤宝(しほう)」を味わうツアーを開催いたしました。

本ツアーは、町の漁業の営みを体験し、海の命に感謝する会。
漁師さんの現場見学と料理人の手ほどきで「楽しく!美味しく!」水産を学ぶツアーです。
 
今年で2回目の開催を迎える本ツアーには、計18名の皆様にご参加いただきました。
早朝かつ寒い中、皆様、ご来訪ありがとうございました!
活動の様子を報告いたしますので、是非最後までご覧ください。

▲11/11鰤宝ツアーにご参加頂いた皆様

積丹産ブリ『鰤宝』をご存じですか?

積丹で有名な海産物と言えば「ウニ」ですが、秋シーズンにひときわ注目を浴びているのが、積丹産のブランドブリ『鰤宝(しほう)』です。

鰤宝の条件は3つ!
①船上での活締め
②重さ7kg以上
③体脂肪率15%以上
かなり厳しい条件をクリアしたブリのみが鰤宝(しほう)と呼ぶことを許されており、「鮮度が良く、上品な脂身の良さ」が高い評価を受け、注目を集めています。

本ツアーでは、こちらの『鰤宝』贅沢に味わいながら、積丹町の水産業を体感して頂くことを目的に開催致しました。

▲今年水揚げされた鰤宝(しほう)

まずは漁師さんのお仕事現場を見学!

ツアーは、定置網漁を終えた漁船をお出迎えするところから始まるのですが、
この日はあいにくの荒天…
実は、開催日の1週間前ほどから積丹町では時化が続き、お天気が心配されていました。

当日の朝4:00、漁師さんからの連絡を受けると、出漁が無い日ではありましたが、
漁師さんの「まかせてください!」のという、とても心強いお言葉を頂いたところから1日がスタートいたしました。

▲当日、雪の降った積丹

本ツアーの見どころのひとつとして、普段は中々見ることの出来ない漁港内を、漁師さん案内のもと間近で見学できるというのが魅力です。
案内は、昨年に続き、東しゃこたん漁協共同組合の管理部部長 小池均幸様にご協力を頂きました。

▲昨年開催の様子。案内を行ってくださった小池様(左)

先ずは、漁港内の施設見学です!

東しゃこたん沖で獲れるお魚や荷揚げから出荷までのプロセスを小池様よりお話いただきながら、
市場に出回る魚が「どのような漁法で」「積丹沖にはどのような魚がいて」「どのように選別されるのか」といった、漁業にまつわることを学びました。

中でも、一番歓声が上がったのは、漁獲量についてのお話。今年のピーク時のブリの漁獲量は、なんと40トンです。
そして、鰤宝として出荷されるのは、わずか1%!
その品質の高さから、ほとんどの鰤宝は本州に高級品として出荷されるため、地元でも入手困難なお魚であると聞くと、参加者の皆さんは驚いた表情で、後半の鰤宝のお食事会をより一層楽しみにしておられました。

▲小池様のお話を聞く様子

因みに、東しゃこたん漁港の施設は、衛生面にも優れた施設になっていることをご存じですか…?屋根付き施設であったり、選別機も設置されています。

▲設備の整った漁港内

実は、東しゃこたんの漁港は、道内でもトップクラスの設備が整っているのです!
見ただけでは分からない漁港のしくみについても沢山のお話を頂きました。

そして、今回は「漁船」についてのお話も登場。
参加者の皆さん、多種多様な船とそれによって変わる漁法に興味深々です。

▲漁船についてお話を聞く様子

▲漁法によって使用される船も様々

地域に住んでると日常的な光景として馴染み深い一コマですが、
このように漁港内を見て回れる機会は、一般の方にとってはなかなか無い、非常に貴重な体験となりました。

見どころ満載!セリの見学

8:00になると、市場には「セリ人」と呼ばれる方を中心に、仲買いさんも集まります。
セリは、水揚げされた魚の買い手を決める時間です。この日は、時化だったものの、ホッケのセリが行われました。

▲新鮮なホッケ

▲ホッケの箱詰めについてお話を聞く様子

皆さんは「セリ人」と呼ばれる人がどんな役割を担っているかご存じですか…?セリ人とは、市場において卸売を行う「セリ」を主宰する人のことです。
8:00になると、金の音とセリ人の声が場内に響き渡りました。
 
何を言っているのかと参加者一同、耳を澄まします…
「●%&#$%’())&!?~」
私たちには、何を言っているか聞き取れません…
値段を言っているようですが、完ぺきに理解するまでには中々難しそうです。

▲セリの様子に興味津々な参加者

それもそのはず!
セリ人は、多くの仲買いさんが提示する価格を素早く正確に読み取る技術が必要です。
「この魚はどこが買うのか」を決める判断力を持ち合わせている必要もあり、市場において非常に大事な役割を担っているのです。積丹で獲れたお魚が「どのような方法で人の手に渡るのか」といった、流通の仕組みを垣間見ることが出来ました。

▲終始、参加者からの質問は沢山!

鰤宝をまるごと一匹いただく会を開催

後半は、いよいよお楽しみのお食事会です。
地元『お宿かさい』の料理人 別所範一氏をお招きし、目の前で鰤宝を捌いていただきました。

そして、今回いただいた鰤宝は、なんと脂肪分24%!これほど脂肪分の高い鰤が水揚げされることはなかなかないそうです。

▲別所氏が12㎏の鰤宝を持ち上げます。

この日使用された鰤宝は、実は5日前に水揚げされたものです。別所氏によると、魚を一番おいしく食べるための秘訣は熟成させること。水揚げ直後よりも、数日間熟成させた方が魚自体からうまみ成分が作られ、よりおいしく頂けるとのことです。
このような魚の「食」にまつわるお話を聞きながら、鰤宝が豪快に捌かれていく様子は圧巻でした。

▲迷いのない包丁捌きは圧巻!

▲参加者の皆様の真剣な眼差しで見つめていました

加えて、秋に漁獲ピークを迎える『あんこう』も登場!
あん肝が溶け込んだ『あんこう鍋』と刺身になった『鰤宝の刺身』を囲みながら、海の命を美味しく頂きました。

▲お食事に夢中な参加者の皆さん

▲脂肪分24%の鰤宝のお刺身

おたのしみ鰤クイズ大会!

お食事会のレクリエーションの一つとして、今年も「鰤クイズ大会」を実施いたしました。
このクイズは、ブリや積丹町の水産業について楽しく知って頂くために私たちが考えたものです。
たとえば…こちらのクイズ、皆様分かりますか?

▲鰤クイズ例題

このようなブリにまつわるクイズを全8問出題いたしました。
そして、皆様中々の正答率です!
ツアー内で小池様や別所氏より学ばせて頂いたお話が、早速実力発揮されたもようです。

▲鰤クイズに挑戦する参加者

上位正解者には、積丹ジンや鰤宝のカマといった豪華景品が贈呈されるとともに、参加者の皆様にはお土産品として東しゃこたん漁協共同組合直売所のこだわり商品が贈られました。

▲東しゃこたん漁協共同組合直売所厳選のお土産セット

積丹の海も魅力を伝えていくために

自然豊かな積丹には、森があり、川があり、海があり、その全てが繋がって我々に暮らしの豊かさを与えてくれます。積丹の海が豊かなのは、山と川が作り出した栄養が海に流れているからです。

私たちは、その恩恵を受けていることを食育の観点から学ぶとともに、漁港の生産現場から魚を捌く食卓までを体験なするなど、「全ては海の命を頂くことにつながっている」ということを「美味しい食事」と共に体感して頂く場を皆様にお届けできたらと想い、本ツアーを開催致しました。

▲森林が隣接する東しゃこたんの漁港

今回ご協力いただきました、
東しゃこたん漁業協同組合の小池様をはじめ、積丹町で水産業を支えている漁師さんの皆さん、(一社)積丹やん集小道協議会の別所様、関係者の皆様、素敵な機会を作って頂きまして、誠にありがとうございました!来年もご一緒出来ます事を、スタッフ一同心より願っております。
 

イベント詳細

開催日:2023年11月11日(土)6:30~12:00
場所:東しゃこたん漁港内、海森スタジオ
参加人数:18名

主催:積丹町地域活性化協議会
【構成団体】東しゃこたん漁業協同組合、(一社)積丹やん集小道協議会、積丹町商工会、新おたる農業協同組合、(一社)積丹観光協会、㈱ペニンシュラ、㈱積丹観光振興公社、実のなる杜推進協議会、積丹町
受託事業者:株式会社GB産業化設計

記:SHAKOTAN海森学校 小山

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